魚種豊かな与根漁港


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 台風12号の余波が残る6日、豊見城市の与根漁港で金城銀次さんと竿(さお)を出した。北東の風が10メートル以上吹く中、夕刻の潮に作戦を立てるベテランや夕涼みを兼ねたファミリーらで各堤防は思いのほかにぎやかだった。
 白灯台付近は8月の終わりに20センチ台後半のホシギスが連日あがったというが、場を休めるためか投げ釣り師は不在だった。船道に沿う離れ波止や中堤からは数本のカーエー竿が出され、タナを取ったり小魚を釣ったりしながら夜を待っていた。新港の入り口には潮とともに8センチ大のミジュンが押し寄せ、ガーラに追われてはさざ波のように跳ねた。ミジュンの受難は終わらない。港内では細いタチウオが底から5メートルほどの海面に立ったまま現れ、ミジュンの腹に食いつくシーンが見られた。若いからか、と
ても不器用な捕食に思えた。
 さて銀次さんはチヌ(ミナミクロダイ)狙いで竿を出すが、時折ざわつくミジュンの中にルアーを投げに出掛けるので釣果は思わしくなかった。しかし新港の中には30センチ程度のチヌならいくらでもいるようで、その気になれば数釣りができそうだ。これから秋。一潮ごとに若魚は肥え、漁港はもっと面白くなるだろう。

【各地の釣果】
◎チービシ大型モンガラ
 8月30日、チービシのサーフからタマン狙いでキャストする濱元盛史さんに、5キロを超えるカワハギ(キヘリモンガラ)が5連発した。わずかな時間に2本出した竿が交互にのされ、そのパワーは前夜に取り込んだ60センチのタマンをはるかにしのぐものだったという。

◎大山でタマン70センチ
 5年もの長きにわたって大山海岸で竿を出し続ける山川聡さんが1日、ついに初めてのタマンを手にした。大きさは70・5センチ、5・06キロの堂々たるもの。「これでまた5年は通いそう」

◎読谷ガラサー5キロ超え
 ガラサー(イシガキダイ)を追いかけて2年というステップ名護店の島袋嘉紀さんが8月30日、読谷海岸で67センチ、5・14キロの自己ベストを釣り上げた。現場一帯にはまだまだ大物の気配があるという。

◎座間味沖グルクン大漁
 8月30日、大湾政道さんは母校古蔵中学の同期生らと年に一度の船釣りを楽しんだ。座間味沖は終日グルクンが釣れっぱなしで、300匹を超えた辺りから数えるのを止めたという。案内した長嶺船長によると好活性はまだ続くという。(釣り船・進海丸(電話)098・867・0458)

 取材のリクエストや要望をお寄せください。釣りリポート、写真も募集しています。(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

8月30日、チービシで5キロを超えるモンガラの洗礼を受けた濱元盛史さん
3日、名護で84センチ、7.5キロのウムナガーと2.85キロのタマンを釣った金城翔斗さん
8月30日、座間味沖でグルクンを大漁した大湾政道さんと古蔵中時代の同期生ら
6日、与根漁港でチヌを次々にキャッチ&リリースした金城銀次さん
1日、大山海岸で70.5センチ、5.06キロのタマンを釣った山川聡さん
8月30日、読谷で67センチ、5.14キロのイシガキダイを釣った島袋嘉紀さん