【チャイナ網路】豪邸ブーム


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 昨年火が付いた、“豪邸”ブームが止まらない。昨年発売され、「1戸7億円から」とのうわさもある超豪華マンション「帝宝」は、すでに7、8割が売約済み。「総統の娘婿が下見に来た」「金城武も購入を検討している」など、話題は絶えない。
 場所は、台北市のセレブストリート・仁愛路だ。美しい並木を見下ろす6棟のビルは、北を背にした“王座”の配置。160坪から260坪で、3、4LDKという間取りは、日本ならリビングだけで建売住宅が建つ広さだ。
 高級建材やオーダー家電など、高級感を演出するアイテムも重要だが、求められるのは、安全性とプライバシーだ。「帝宝」も、震度7の激震にも耐えられる耐震構造とライフラインが途絶えても1週間は維持できる給電給水システム。そして“紫禁城並み”のセキュリティーが自慢だ。
 庶民には途方もない金額だが、不動産業者によれば「北京や上海に比べれば、まだまだ割安」なのだとか。大陸資本の台湾投資解禁も見越して建設が続く豪邸は「まだまだ足りない」。
(渡辺ゆきこ、本紙嘱託・沖縄大学助教授)