“お尋ねタマン”上がる


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 当コーナーでも何度か紹介した「ウォンテッド・ザ・タマン」の第1号があがった。釣れたのは放流地点からほど近い今帰仁の海岸かと思いきや、10キロも離れた屋我地の養殖イカダであった。ここはタグ魚が1年半を過ごした第二の故郷であり、潮流のいたずらか、巡り合わせはサケの母川回帰を思わせた。
 9日、午前10時30分。松田隆亨さんは釣友らと運天原の嶺井イカダに上がり、秋チヌ狙いで竿(さお)を出した。記念すべき、その「タマン」は、その1投目にやってきた。43・7センチ、1・08キロ。放流時よりスリムになった印象だが、タマン本来の野性味あふれる面構えを取り戻していた。また直後に同サイズのタマンが3匹釣れ、放流魚が野生の仲間とともに就餌活動をしているらしいことも分かった。
 「ウォンテッド・ザ・タマン」は誰でも無料で参加でき、タグ標識が付いたタマンを釣り上げればもれなく懸賞品がもらえる。机上の数値ではあと299匹が泳いでいることになっている。のんびりと狙ってみてはいかがだろう。

【各地の釣果】
◎前島沖イヌバー14キロ
 どてら流しの船上から進行方向にジグをキャストし、しっかりとボトムを取りつつジグを振る。11日、安次富実さんは前島沖でどてら流しジギングで、95センチ、14キロのイヌバー(イトヒキフエダイ)を釣り上げた。

◎羽地内海キス26センチ
 秋のアイドルフィッシュキスの20センチ級が各地で上がるようになった。羽地内海にマイボートを駆る下地朝之さんは12日、娘のカノちゃんを釣れて今季2度目の竿出し。水路回りに石ゴカイを投げ込み、最大26センチを含む数釣りを楽しんだ。

◎鳩間島ムネアカ70センチ
 ムネアカクチビの県内記録(76センチ、7・1キロ)を持つ石垣島在住の下里肇さんは2日、釣りクラブフィードマンの仲間と鳩間島に遠征。日中は不振だったが、夜に遠浅の浜に移動すると1投目からミミジャーやタマン、ミーバイが次々にヒットした。4時39分、記録には及ばないものの70センチ、5・6キロの大物ムネアカもやってきた。(取材・仲栄真修)

◎ドリームカップ結果報告
 9日から3日間に渡って競われた「ドリームオープンカップ2009」は、180人が参加して大いに盛り上がった。上位入賞者と記録は次の通り。(敬称略)かっこ内は釣果重量で単位はキロ。
▽1位・高野豪光(5・59)
▽2位・小田拓(4・81)
▽3位・新垣孝栄(4・52)
▽4位・屋良孝二(4・47)
▽5位・崎山翼(3・14)

 取材のリクエストや要望をお寄せください。釣りリポート、釣果写真も募集しています。
(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

12日、お父さんとキスの数釣りを楽しんだ下地カノちゃん
7日、夢咲前で54センチ、2・6キロのミーバイを釣った吉田雄太朗君(左)と弟の大志朗君
9月23日、西崎で130センチ、28キロのガーラを釣った照屋栄孝さん
9日、屋我地で上がった記念すべき「ザ・タマン」の第1号を持つ松田隆亨さん
2日、鳩間島で70センチ、5・6キロのムネアカクチビを釣った下里肇さん
11日、どてら流しジギングで95センチ、14キロのイヌバーを釣った安次富実さん