【交差点】チャンギ空港への出店


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 チャンギ空港は世界一の人気と規模を誇る空港として、シンガポール航空とともにシンガポールのシンボル的な存在である。チャンギ空港は、世界各国の航空会社が乗り入れする第1ターミナル、シンガポール航空の拠点である第2ターミナル、格安航空会社が主に乗り入れる第3ターミナルの3つのターミナルで構成されている。
 空港内は清潔感があり広々としていて、国際ブランド店は当然のことながら、世界各国の料理が楽しめるレストランやジムなどありとあらゆる施設を持ち、旅行客だけでなくシンガポール人が休日に行楽で訪れることも多い。
 そのチャンギ空港の第2ターミナルの小売りスペースの入札がこのほど行われた。弊社は多くの観光客を顧客として持つため、空港への出店を以前から計画しており、今回の入札は非常に期待しての参加となった。入札結果は、弊社が2番札で1番札との入札額の差は2倍もあり、厳しい展開となった。1番札はシンガポールで何十店舗も店舗を持つ、シンガポール名物の菓子屋で規模的にはまったく歯が立つ相手ではなかった。
 しかしながら出店場所はビジネスクラスのカウンターのすぐ横で地元イメージ菓子屋よりは高級感を前面にアピールした弊社にもチャンスがあるだろうと期待していた。入札結果が出てから入居者決定まで2カ月という異例の時間がかかった背景には管理会社側でも意見が大分、分かれたのではないだろうか。
 光栄なことに出店先には2番札の弊社が選ばれた。結果は非常にうれしい。しかしながら、実際にオペレーションを開始し投資を回収し利益を出すまでが本当の勝負であることはいうまでもない。気を引き締めて頑張っていきたい。
(遠山光一郎・シンガポール現地法人社長)