タマン竿にアーラ25キロ


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 11月8日、石垣市在住の盛山和行さんは、干潮でも潮が残る伊野田漁港をポイントに選び、午前2時30分、タマン狙いで漁港の水路に仕掛けを投げ込んだ。30分もするとピンと張っていたラインが緩んだ。少し巻き取るが、張ったラインはすぐに緩み、また巻き取る。そんなことを3回繰り返して初めて、魚が餌をくわえてこちらに向かって泳いでいることに気が付いた。

 大きくアワセを入れると、異変に気付いた大物はものすごい速さと重量感でなおもこちらに向かって走ってくる。盛山さんはラインが緩まないように急いでリールを巻き取った。
 だが足元の水路まで寄せると、底に張り付いたようにぴくりとも動かなくなった。そこで少し糸を緩め、魚が動くのを数分間待ってみた。再び魚が動きだしたとき全身の力で引き寄せると、海面にはなんと、でっかいアーラミーバイが浮いたではないか。石積みまで寄せてエラに手を入れ、2人がかりで堤防の上に引き上げてみると、口元には釣り人から奪った3本の大物仕掛けが誇らしげに生えていた。
 さらに25キロの巨体を解体すると、胃の中から大きなクモガイとタマン狙いのステンカゴが出てきたのであった。(取材・仲栄真修)

【各地の釣果】
◎安田2キロ級スマ回遊
 宜名真や安田漁港の堤防先端でスマガツオが釣れている。11月29日、神里恒史さんは安田漁港で釣友らとハリス3号のフカセ釣り。朝から夕方にかけてポツポツと2キロクラスのスマが乗ってきた。1週間後の6日は群れが小さく数は上がらなかった。

◎西崎大コチ78センチ
 11月28日、春本世紀さんは西崎漁港の製氷機前の突堤でタチウオ狙い。サンマの切り身を放り込んで底を引きずってみると、竿(さお)が重く鈍いアタリを捕らえた。ごみかもしれないと引き上げると、78センチ、2・8キロの大きなコチが顔を出した。

◎名護市数久田でチヌ
 4日、喜屋武尚さんは名護市数久田の海岸でタマンとヤマトビーを狙って2本の竿を出した。海上には少し波があり潮は濁り気味であった。夕方の満潮前後、サンマの餌に食らいついたのは40センチと43センチ、1・3キロのチヌ。自身初のチヌを記録するうれしい釣行となった。

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 (新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

11月8日、石垣伊野田漁港で25キロのアーラをタマン竿で仕留めた盛山和行さんら
11月29日、安田漁港の堤防先端で2キロ級のスマガツオを数釣りした神里恒史さんら
11月28日、西崎漁港の製氷機前で78センチ、2・8キロのコチを釣った春本世紀さん
4日、名護市数久田で40センチと43センチの自身初のチヌを釣った喜屋武尚さん
1日、西崎ジャンプ台南で40センチのチヌを釣った沖縄桜會の川端勝巳さん
2日、恩納海岸でタコを餌に70.2センチ、3.82キロのタマンを釣った仲村良信さん