熱田で32センチの大ギス


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 1月25日、今年も神奈川からプロフィッシャーマンの村越正海さんと共に投げ釣り名人の面々がやってきた。3日間にわたり沖縄本島を北から南までキスを訪ねる釣りざんまいの行程だが、特餌の島ミミズをもってしても最終日まで釣果は振るわなかった。「今回が一番ダメだったね」となりそうな雰囲気の中、最後を任せた瀬、熱田漁港に入った。

 ここは上げ潮の時に狙うとチョイ投げでも15~20センチのホシギスがポツポツと釣れるポイントで、名人たちに満足してもらう自信はなかったが潮と風向きはタイミングよく流れていた。午後一番にアタッたのは、村越さんが万能竿(ざお)と呼んでいる中通しの磯竿。同行の宇都木さんに「持ってみる?」と手渡した次の瞬間、ギュギューン。28センチのホシギスがあがった。どっちが釣ったの?と騒いでいると、今度は高澤鱚介さんが「おぉぉ」と声を上げ、すっ飛んで行く。あまりに強い引きに「何だろう」と首をかしげるが、姿を現したのはこれまで見たことのない32センチの大ギスであった。
 そろそろ浅瀬には藻が入り、キス釣りのシーズンも終わりを告げるが、東側はまだ少し楽しめそう。もう一度だけ、キスに会いに出掛けたい。(取材・柳川陽子)

【各地の釣果】
◎名護チヌ類は本格化
 産卵を控えたチヌ類が浅場に寄って荒食いをする「ノッコミ」期に入ったようだと話す津波正幸さんが4日、54・6センチ、2・54キロのチンシラーを釣り上げた。翌日には3キロ超えを釣友があげ、いよいよチヌ類が本格化してきた。

◎読谷タマン7・7キロ
 1月28日、読谷で76センチ、7・7キロの豊満なタマンがあがった。前回釣行の伊江島では釣果無しに終わったというベテラン我如古幸市さんの会心のヒット。競技では体長が競われるタマンだが7・7キロという重量は近年聞かない横綱級。

◎勝連クブシミ7キロ超
 1月28日、勝連海岸でフカセ釣りを楽しむ山内茉莉さんの目の前を大きなクブシミが「食ってくれ」とばかりに漂った。ピンク色の3・5号エギを放り込むと抱きつくものの重くてあがらない。瀬に入り手づかみで拾い上げると7・44キロもあった。「超ラッキー」と大騒ぎ。

◎宜名真ガーラ
 外海が荒れると港内にベイトが入り、それをガーラが追う。そう話す松田茂雄さんは1月28日、宜名真漁港でフカセ仕掛けに掛かった20センチのヤマトミジュンをそのまま泳がせ、72センチ、3・5キロのガーラに食い付かせた。

 釣りは楽しく安全を第一に。釣り場ではライフジャケットの着用を心掛けてください。
(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

1月28日、お母さんが釣った7・44キロのクブシミの前でポーズをとる山内琉海くん(4)
1月28日、宜名真漁港で72センチ、3・5キロのガーラを釣った松田茂雄さん
2日、西原漁港で47センチ、1.7キロのチンシラーを釣った沖縄isoクラブの仲宗根斉さん
1月25日、熱田漁港で32センチの大ギスを釣った高澤鱚介さん
4日、名護湾で54.6センチ、2.54キロのチンシラーを釣った津波正幸さん
1月28日、読谷で76センチ、7.7キロと62センチ、3.6キロのタマンを釣った我如古幸市さん