辺戸岬でアーラ41キロ


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 キャンプキンザーのメンテナンスに勤務する体重64キロの當眞幸男さんは、米軍仕様の大型リュックを背負って灯台下のがけを登った。中には41キロのアーラミーバイが入っていた。

 磯に入ったのは18日の夕方。餌は前の週に確保した60センチほどのダツ。上下のくちばし(あご)と尾ビレを切り落とし、背を開いて中骨を抜きヒラヒラと目立たせた。「いたら釣れる」を信念にダツを放り込んだ。これまでの釣果歴に30キロを超えるアーラはなかったが、日付が変わった19日の午前0時半、自己記録の壁を越える魚信がきた。
 あらかじめ3メートルほどの糸ふけを作ってガイド先に留めていたので、食い付いた魚は抵抗なくその分の糸を出した。違和感を覚えた魚は一度食わえた餌を吐き出すことがあるが、これだとしばらくわなに落ちたことにも気付かないという。その間に竿(さお)をあおって針掛かりさせ、力任せに巻き上げた。首尾よくものの数十秒で魚を浮かせギャフを打った。後はその場面がいつきても良いようイメージトレーニングした通りに、がけの低い位置に誘導して取り込んだ。中一日で釣行を予定していた春の連休は、全身筋肉痛のため体のメンテに充てざるを得なかった。

【各地の釣果】
◎那覇港沖堤タマン好釣
 那覇港沖堤のタマンが食い止まらない。これまで5度にわたる釣行でタマンにふられ続けた新里雄真さんが19日、ついに念願のタマンを手にした。日没直後に最初の1匹が釣れると、あれよあれよという間に二けた、11匹の荒稼ぎ。同行の玉城良文さんも62・3センチ、3・53キロを頭に3匹のタマンを釣った。新里さんは「師匠の奥平国雄さん(シーランド北谷店)の言う通りにしたら釣れた」と感謝。
◎恩納イカ3・07キロ
 釣り歴3年という勝間田浩希さんが通う恩納村のポイントはイカ天国。18日はヒットした1・5キロほどのイカを寄せる途中に大型イカがエギを横取りするバトルを展開。取り込むと3・07キロのアオリイカ。さらに周りには5キロを超えそうな大物も漂っていたという。
◎読谷ガーラ20キロ
 20日、読谷の磯でタマンを狙う富島朋一さんの仕掛けを大ガーラが襲った。200メートル巻いた糸がほとんど吐き出された後、釣友のナビゲートを頼りに、右に左に暗岩を避けて30分がかりで取り込んだ。108センチ、19・45キロのロウニンアジは2夜連続のパーティーで食された。
 釣りは楽しく安全を第一に。釣り場ではライフジャケットの着用を心掛けてください。
(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

19日、那覇沖堤でタマンを大釣りした新里雄真さん(右)と玉城良文さん
18日、中城で74.8センチ、3.25キロのコチを釣った木下雅司さん
18日、恩納海岸で3・07キロのイカを釣った勝間田浩希さん
14日、西崎一文字で「念願のチヌが釣れて良かった」と話す5年生の比嘉海晴君
20日、読谷海岸で108センチ、19.45キロのロウニンアジを釣った富島朋一さん