最高の味覚グルクン


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 丸沖つりぐの若旦那(だんな)、長嶺進船長は4月1日、お客を前島に渡した後に実妹とその2人の子に初めてのグルクン釣りを体験させた。
 水温も高く、夏魚の活性が日を追うごとに上昇する4月、軽快な魚信が竿(さお)先を振るわせた。
 甥(おい)の宇輝(ひろき)君と姪(めい)の藍花(あいか)ちゃんは、ピチピチと跳ねる魚体に歓声をあげ、船長を含む4人の釣果は3時間余りで50尾とまずまずの結果だった。
 11日現在のグルクン前線
 国頭村安田沖はアタリが極微で乗せづらいが魚探に反応はあり愛好家を熱くしている(流星丸)。
 金武湾や伊計島沖は時に30センチ級が交ざるものの中型主流でまだ数は少ない(第三こなみ丸)。座間味、渡名喜沖は水温の変化で日ムラはあるが型は良く楽しめる(見和丸)。
 これから1カ月、たくさん釣れたり不調に泣かされたりするグルクンだが、一年を通して最高の味覚であることは愛好家の皆さんが請け合うだろう。

【各地の釣果】
◎安田漁港アーラ24キロ
 「竿先を見ていたら眠ってしまい、雨に起こされ、鈴の音にはっと気づけば竿が激しく叩(たた)かれていた」。
 4日、安田漁港で104センチ、24・35キロのアーラミーバイを釣った呉屋勝さんは、経験則に基づき「とにかく巻き続けて」初動の遅れを取り返し今年初のアーラを手に入れた。

◎宜野湾カーエー47センチ
 カーエーが日増しに良くなっている。
 8日は釣りクラブ磯架会の新屋直光さんが宜野湾漁港で自己記録を更新。
 ヒットは午前3時、スロープ付近で46・8センチ、2・16キロの豊満カーエーを釣り、そのまま職場へ。「魚が釣れた日は疲労を感じないが釣れない日はつらい」

◎中城イカ3・4キロ
 干潮時にリーフの先端に行き外海の深みにエギを投げ込む。そんなスタイルでイカを狙う名城秀樹さんが10日、石油桟橋近くのリーフで3・39キロのアカアオリを釣り上げた。エギは3号のオレンジマーブル。1・5キロくらいならいつ行っても釣れるとか。

◎那覇沖アーラ10キロ
 10日、那覇沖の南堤防でタマンを狙う長浜敦さんの竿にアーラが来た。
 一度は根に逃げられたが糸を緩めてしばらく放置するとバトルを再開、嬉(うれ)しい初アーラをモノにした。

 釣りは楽しく安全を第一に。釣り場ではライフジャケットの着用を心掛けてください。(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

8日、宜野湾漁港で46・8センチ、2・16キロのカーエーを釣った新屋直光さん
10日、那覇沖南堤防で81センチ、10キロの初アーラを釣った長浜敦さん
11日、儀志布で51.5センチ、1.6キロの尾長グレを釣った釣りクラブ魚遊会の赤嶺弘文さん
1日、前島沖でグルクンをたくさん釣った長嶺進さんの甥の宇輝君と姪の藍花ちゃん
4日、安田漁港で104センチ24・35キロのアーラを釣った呉屋勝さん
10日、中城のリーフで3・39キロのアカアオリを釣った名城秀樹さん