伊平屋沖でクエ15.7キロ


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 伊平屋の島おこしのために遊漁船業を本格的に始めたいという若い船長の存在を知り、5月1日に島を訪ねた。その人は海宝丸の上原真一さん(25)という。
 島に到着して早速、沖釣りを開始した。まずは生き餌を確保しようということでグルクン釣りを始めると、一度にダブルで掛かる入れ喰(ぐ)い状態。

1時間ほどでイケスの中はグルクンでいっぱいになった。その後、島の北側にある「スーカブヤー」のポイントで大物狙いをしたが、波が高くなかなか思うように攻められずノーヒットに終わった。
 翌日は島の西側にある「やーへ岩」周辺を流し釣りで試すことにした。仕掛けを入れるとすぐに小型のフエダイ類が入れ喰い状態。シロダイやカンパチ、ハタ類など本島とは比較にならないほどの魚影の濃さで、おまけにスミイカまで釣れた。
 一通り魚が釣れたので、アカジンでも釣ろうと前日に釣ったイケスのグルクンを餌に仕掛けを下ろした。するとすぐに大物がヒットした。5キロ程度の根魚を想定したハリス18号の仕掛けだったので、慎重にやりとりして海面に浮いた魚にびっくり。15・7キロのクエではないか。離島の豊かな海というだけでは釣りは楽しめない。それを案内する船長がいて初めて釣りを満喫できるのだ。今回の遠征ではそんな船長に出会えたことが一番の収穫であった。※海宝丸(電話)090(9786)1655
(取材・仲栄真修)

【各地の釣果】
◎恩納海岸にGT接岸
 「ミジュンを追うGT(ロウニンアジ)が中北部の広い海岸に出没している」。そう話す親川克巳さんは12日、恩納の浜で出勤前の1時間だけナブラ打ちを楽しんだ。実はこのところ20キロオーバーを3度も取り逃がしていると言う。午前5時半、ジグミノー25グラムに121センチ28・35キロを乗せ、みごと雪辱に成功。
◎クロマグロ344キロ
 「いまいゆ料理」が自慢の大漁屋では、翁長孝栄オーナーが自船を駆って旬魚を獲(と)る。8日は宜野座沖で餌のトビイカを船下70メートルのタナに送り込み、50キロオーバーのキハダ2本をはじめ15キロのメバチやシビを快調に取り込んだ。圧巻は21時50分、その日最大のヒットが訪れ、5時間余りにわたる激闘の幕が切って落とされる。午前3時、とうとう観念して浮いた巨魚はなんとクロマグロ344キロであった。
 釣りは楽しく安全を第一に。釣り場ではライフジャケットの着用を心がけてください。
(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)

14日、泡瀬沖パヤオで70キロのキハダを頭に11本のマグロを釣った海邦丸の上里船長
8日、宜野座沖で344キロのクロマグロを釣った翁長孝栄さん
14日、瀬長島で74.8センチ、5.15キロのタマンを釣った赤嶺朋章さん
12日、慶良間の白岩で85センチ、7キロのガーラ(ホシカイワリ)を釣った釣りクラブ新垣商店の津波古良仁さん
12日、恩納村で121センチ、28・35キロのガーラをルアーに乗せた親川克巳さん