17日、前から一度は行きたいと思っていた安田沖に出た。水深150メートル。数日前には一投目のジグに22キロのカンパチが来たとあって集中するのだが、ルアー、泳がせ仕掛けとも、ついに大型魚を乗せることはできなかった。しかし600グラムから1・3キロほどのシチューマチ(アオダイ)は時間を追うごとに活性し、同船者は4点、5点と鈴なりで掛けた。
魚を思惑通りに釣った時の喜びは計り知れない。今回わたしは特別な思いで船上に立ち、ただ一つのターゲットを追った。結果「ボウズ」に終わったが、気分はとてもすがすがしい。
ところで、同じ釣り場で釣る人と釣れない人がいる。釣れない人は「なぜ釣れないのか」を考え、釣る人は「どうやったら釣れるのか」を考えると答える。両者のやることに大した違いはないが、どこにフォーカスするかでこうも結果が違うのかと驚かされる。釣りを通して学ぶことは多い。
乗船した流星丸は30年の実績を持つ當山船長と、ジギングで漁を行う光造さん親子による案内。安田は遠いが県外にもファンがいる。一度お試しを。〈釣り船・流星丸(電話)090(5740)0925〉
◆ボートで狙うオニヒラアジ
梅雨が明け、夏が訪れるこの時期に海ではアジサシがさかんにミジュンなどの小魚を追う。何十羽ものアジサシが集団で小魚を求めて水中にダイブする「トリヤマ」はこの季節の風物詩になっている。
「ボートフィッシング海風」の坂本貴男船長はトリヤマの下に潜むオニヒラアジを狙って金武湾から中城湾の海域をガイドする。小型ルアーを投げて巻くだけのシンプルな釣りだが、投げる場所やタイミングによって釣果に大きな差が出てくる。「小魚の逃げる方向を見て、オニヒラアジが捕食をするタイミングで投げることが重要」と言う。
このことがゲームフィッシングとしてのこの釣りを、より楽しくしている。今期のオニヒラアジは型、数共に申し分ない。取材をした21日には半日で7枚の魚を釣ることができた。これから最盛期を迎えるオニヒラアジのボートキャスティングは9月中旬まで楽しめる。〈海風(電話)098(977)7735〉
今号をもちまして当コーナーの編者を降板いたします。これまでのご愛読、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。次週からは釣王国の仲栄真修さんが担当いたします。どうぞご期待ください。
(新報アングラーズペンクラブ・佐久川政一郎)