【中国時報】末期医療 理解進まず 政府、DNR普及呼び掛け


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 台湾では、2000年に自然死に関する「安寧緩和医療条例」が施行されたが、終末ケアやDNR(蘇生(そせい)処置拒否)への理解がいまだ不十分な状態で、死亡前の1カ月以内に、救急治療を行ったり、集中治療室(ICU)入りする例は、依然増え続けている。

 政府の健康局が行った調査によると、00年から06年の間に、がんによる死亡者数は24万2530人。平均して24・3%の患者が挿管治療を行い、28・5%が人工呼吸器を使用、10・6%がCPR(心肺蘇生術など)を受けていた。挿管治療などの率は近年顕著な減少を見せているが、臨終に当たっての救急医療や蘇生処置は依然増加の傾向にあるため、当局ではDNRシートの普及と安らかな死への理解を呼び掛けている。