【島人の目】ミスコンテスト


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 各方面での若きウチナーンチュの台頭に感心しているが、ミス・ユニバースに知花くららさんが入賞したのには驚いた。
 そのニュースに、私は、かつてのルームメートのひとりであるアメリカ人のJEを思い出した。
 フィリピンとアメリカの混血である彼女は、知的な美人だ。しかし、東洋の血が入っているとはいえ、メンタリテイはアメリカ人。その辞書に「謙遜(けんそん)」という文字はない。「私は若くて、美人で、頭がいいから、彼は興味を持ったのよ!」と、自信たっぷりに話していた。
 さて、お国へ帰った彼女は、自分自身を試すべく、出身地の「ミス・ニュー・メキシコ」に挑戦した。郡の代表には選ばれたが、州代表の座は逃してしまった。
 心優しき彼女は、私にその時の写真を、3枚も、送ってきてくれた。1枚目。紺のスーツに手を腰に置いて、大企業重役の秘書という感じ。2枚目、黒のドレス、髪もアップに肩も出して、オスカー授賞式風。
 そして、3枚目がそのコンテストにでた仲間たちとの記念写真だ。それをひと目見て、私は「誠にアメリカは、自由・平等の国である」と納得した。
 「私が一番よ!」と、さまざまなタイプのアメリカ娘たちが白い歯を見せて、自信たっぷりにほほ笑んでいた。
(又吉喜美枝、フランス通信員)