【交差点】タイで働く日本人


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 タイで生活して感じたことは、私が想像していた以上に、タイで働く日本人が多いこと。日本の企業から派遣される駐在員、そしてタイで直接採用される現地採用者に分かれるが、近年、日系企業進出が増えるにつれ、現地採用者が増加傾向にある。コスト面からいえば一目瞭然(りょうぜん)だし、駐在員は人事異動がつきものだが、現地採用だとタイにいる間はずっと働いてもらえると企業側にとってもメリットがあるからだ。
 私の周りにも現地採用者として働く日本人が多くいるが、その友人たちになぜタイなのかと聞いてみると、大学時代にタイに留学して卒業と同時にここで就職した人やタイが好きで生活するために仕事をしている人、海外就職のあこがれで、タイが働きやすそうだからと、理由はさまざま。
 日系企業とはいえ、実際海外で働くというのは、言語の問題、文化・習慣の違いなどがあり、日本で働く以上に大変なことなのは確か。
 あと、タイ人と賃金格差をつけるため、すぐに管理職というポジションにつかされ、責任ある仕事を任されることが多い。語学力、即戦力が問われるのは当たり前の話である。
 1200社を超える在タイ日系企業数。総雇用者数は、43万人を生み出し、タイ経済に一役買っているといっても過言ではない。
 これからも多くの日本人がここタイで活躍していくことだろう。
 (上原洋子・タイ在住主婦)