【中国時報】幻の尖閣史料 2億円で落札


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 尖閣諸島を中国領有と主張する根拠とされる「国宝級史料」でありながら、長らく逸文とされていた「浮世六記」の第5記「海国記」の抄本が20日、北京でオークションにかけられ、1457万5千・人民元(約2億円)で落札された。

 「浮世六記」は、清の沈復の自伝的小説で、「海国記」には自身が使者として1808年、尖閣諸島を経由して、琉球に至った経緯を詳細に記録している。出品されたのは、中国の収集家が2005年に、南京の骨董(こっとう)店で偶然発見した清の銭梅渓による抄本だ。
 「海国記」の初稿を写したと認められる部分は、6200字余り。
 外国人の入札は許されなかったが、落札者は「尖閣諸島領有の史的証拠を外国人の手に渡したくなかった」と語った。