新星仲間 鮮烈ラン 第19回おきなわマラソン


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28キロ付近、仲間孝大(豊見城市)が力強い走りで須永義伸(埼玉)と國武良真(福岡)を引き離しにかかる=沖縄市の八重島公園近く(田盛良一撮影)

 「沖縄の長距離界を少しでも盛り上げていきたい」。2週間前、NAGOハーフマラソンを制し、こう話した仲間孝大(豊見城市)が初挑戦のフルマラソンで優勝を果たした。

 「前半は計算しながらある程度抑えて、ペースを上げた後半の粘りが持ち味」と話すように、もともと後半が得意。42・195キロでの初レース。前半は市民部門参加の須永義伸(埼玉県)が第1集団を引っ張る形となり「思っていたより遅かった」と言うが、「力を温存できるので、そのまま行った」
 27キロ付近まで来ると、3人のトップ集団から2人が遅れ始め、1人だけ前に出る形となった。「誰かいた方が走りやすいので逆についてきてほしかった」が、2位との差はどんどん広がり独走態勢に。後ろが気になってペースを上げた残り2キロ以外は自分のペースを守ることを心掛け、最後まで走り抜いた。
 フルマラソンは「思ったより長くは感じなかったが、後半は体が重くなってペースが分からなかった」と言う。同時に大会前の目標に掲げた優勝を果たし「前半から(ペースを上げて)いけば、記録はもっと縮められる」と自信も見せる。
 「(専門の)1万メートルの記録を縮めながら、マラソンも走れるようになりたい」と仲間。「タイム的には自分よりも速い人がいる。もっといい記録を出したい」。県内長距離界のニューヒーローが今後を展望した。
(大城誠二)