響け未来へ世界へ 歌と踊りのフィナーレ


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閉会式で興奮が最高潮に達し盛り上がるスタンドの参加者=16日午後6時すぎ、沖縄セルラースタジアム那覇

 故郷・沖縄の地を離れても、カチャーシーを踊る手の動きは、ウチナーンチュであることを証明していた。那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇で16日夜開催された、第5回世界のウチナーンチュ大会のフィナーレ。「また会いましょう」「ありがとう」と県系人も一般県民もこの場にいることを共に喜び合い、三線の音色一つでつながった。

ウチナーのチムグクルと絆を確かめ合った参加者らは、笑顔と涙で再会を誓った。
 我如古より子さんが歌う「唐船ドーイ」に合わせ、県系人だけでなく一般来場者も共に総立ちでカチャーシーを乱舞。指笛と歓声が場内を包み、誰もがはちきれんばかりの笑顔で歌い踊った。
 終始会場内が熱気と興奮であふれたフィナーレは、THE BOOMの宮沢和史さんをはじめ喜納昌吉さん、ペルー3世のアルベルト城間さん率いるディアマンテスらが続々と登場。BEGINが「島人ぬ宝」でウチナーンチュとしてのアイデンティティーを歌い上げると場内は最高潮に達した。
 閉会式のアトラクションを総合演出した、平田大一県文化観光スポーツ部長自らどらを打ち鳴らし始まったTAOファクトリーのステージは、尚巴志にふんした若者が登場、エイサー、旗頭、棒術など沖縄の文化と壮大な歴史物語を凝縮し、約40分にわたり約1100人の若者が演舞を展開した。
 ペルー在住50年余の平識安子さん(73)=1世=は「旗頭や棒術などを何十年ぶりかに見た。自分がウチナーンチュであることをあらためて感じさせられた」と語った。
 南風原町から来た大城幸雄さん(60)は「今まで見たイベントでここまで感動したことはない」と絶賛。海外で暮らす県系人に「負けるなよ!と応援したい」と興奮気味に語った。
 一般来場者の一部は会場に入れず、帰る人もいた。