金城さんの姉、所在分かる 「ウチナーンチュ大会のおかげ」


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姉の上地喜美子さんと連絡が取れてほっとする金城タミ子さん(手前左)と、所在を確認した宮里和直さん(同右)=16日、恩納村のペンション遊民

 名護市に住む金城タミ子さん(78)の姉で、戦後すぐにブラジルに移民し、現在の居場所が分からなくなっていた上地喜美子さん(83)の件=16日付本紙掲載=で、上地さんの所在が17日までに分かった。

 世界のウチナーンチュ大会に参加するために来県したブラジルのカンポグランデ市県人会の宮里和直元会長(66)が15日夜、心当たりがある人物に電話で確認したところ、上地さん本人だった。
 金城さんは16日、カンポグランデ市に住む上地さんと電話し、互いの近況を報告。「ウチナーンチュ大会のおかげだ」と喜んだ。
 金城さんと上地さんは父が亡くなった25年ほど前に会ったのを最後に会っておらず、居場所も分からなくなっていた。一方、16日に娘の宮城美幸さん(46)、美幸さんの夫の保雄さん(57)、孫の佑奈さん(9)と共に上地さんに電話した金城さんによると、上地さんは「家族なのでいつでも連絡は取れると思い、たまたま連絡していなかった」と元気そうに話していたという。
 金城さんは「所在不明になったと心配していたが。ゆったりした南米らしい」と話し、ひとまず安心した様子。上地さんが来年85歳のトゥシビーを迎えることから、「ブラジルにお祝いしに行こうかな」と笑顔を見せた。
 カンポグランデ市県人会の宮里元会長は「別の人からも音信不通の家族の所在が知りたいと相談を受け、すぐに捜し分かった。捜している人がいたら、県人会が力になれるかもしれない。相談してみてほしい」と話した。宮里さんのメールアドレスはkazunaomiyazato@top.com.br