別れに涙も「また5年後に」 ニューカレドニア県系人帰国


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
世界のウチナーンチュ大会に初参加のニューカレドニア県人会メンバーらが帰国、親族や友人らと手を取り別れを惜しんだ=19日午前10時すぎ、那覇空港

 第5回世界のウチナーンチュ大会にニューカレドニアから初めて参加した県系人54人は19日、那覇空港から親族、友人に見送られながら帰国の途についた。空港ロビーでは、県系人と見送りの人全員がフランス語で「蛍の光」などを熱唱。県系人らは「ありがとう、5年後にまた来るからね」と感謝しながら親族や友人と何度も抱き合い、搭乗時間ぎりぎりまで別れを惜しんでいた。見送る親族、友人も涙を流しながら、県系人らの姿が見えなくなるまで手を振り続けていた。

 初めて親族と再会できた県系3世のエミリアン・コーキさん(64)は「私の親族たちと会えてとてもうれしい。来年7月、ニューカレドニアで日本人の移民120周年がある。親族たちも来てくれるので楽しみ」と笑顔で話した。
 沖縄ニューカレドニア友好協会の三木健会長(71)は「参加した県系人も沖縄の文化やルーツなどにも触れ合えたと思う。初めて親族に会えた人もいる。受け入れの人たちが県内にもいるとアピールできたことが、何よりもうれしい、別れは会うためにある」と今後の交流に手応えを感じていた。
 県系人一行は20日朝には、ニューカレドニアに到着する。【琉球新報電子版】