仲間V 成長の走り おきなわマラソン


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30キロすぎ、スパートをかけて當山篤志を引き離す仲間孝大(左、千葉県)=19日、沖縄市の嘉手納基地内(桑原晶子撮影)

 第20回2012おきなわマラソン(主催・中部広域市町村圏事務組合、琉球新報社、沖縄テレビ放送、沖縄陸上競技協会、県総合運動公園指定管理者トラステック、共催・県、県教育委員会、県高校体育連盟)は19日、沖縄市の県総合運動公園を発着点に中部一円を巡る42・195キロで行われた。

競技の部男子は仲間孝大(千葉県)が2時間23分38秒で大会2連覇を果たした。同女子は山田貴子(広島県)が2時間46分45秒で頂点に立った。市民マラソンの部男子は昨年に続き、須永義伸(埼玉県)が2時間27分39秒で制し、同女子はキャサリン・ショップ(うるま市)が優勝を飾った。

◆仲間、ライバル當山に競り勝つ/30キロすぎスパート、独走
 昨年大会覇者の仲間孝大(千葉県)が、高校時代からのライバルとの競り合いを制した。
 レース前から當山篤志(埼玉県)との首位争いを頭に描いていた。當山とは、それぞれ仲間が順大へ、當山が国学院大に進学してからも記録会などで顔を合わせたが「持ちタイムは自分が速いのに、3回戦って1度も勝てなかった」。
 「自分の走りをすれば、當山に負けない」との気持ちで臨んだレース。2人でトップ争いを演じた22キロ以降から30キロすぎまでの約10キロは、當山を引き離そうと「1キロごとに1~2秒ペースを上げた」。そして嘉手納基地内に入った30・3キロ地点で一気にスパート。引き離しに成功した。
 独走状態に入った後は、痛めた右足かかとの影響もあってややペースが落ち「後半に課題が残った」と反省したが、昨年の大会の自己記録を2分15秒更新。當山には3分30秒差をつけた。初のフルマラソンで手探りのレースだった昨年より、大きく成長した走りで2連覇を手にした。
 「次は3連覇の期待もかかる。1度勝ったら絶対に負けられない」と語った仲間。沖縄の長距離界を担う新世代ランナーとして、2週間後のびわ湖毎日マラソンで、まずは県記録(2時間19分23秒)の更新を狙う。
(新垣梨沙)