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競技生活最後の舞台に有終の美を飾った山田貴子(広島県)。7年ぶりとなるフルマラソンは、スタート直後から単独トップに。国際大会経験者の貫禄で、一度も順位を脅かされることなく女子を制した。
所属するエディオン(旧デオデオ)が以前、よく沖縄市を拠点に合宿を行っていたため「アップダウンが多いのは知っていた」。前半は快調だったが「中間地点くらいからタイムが落ちた。嘉手納基地に入る手前ぐらいからは、がくがくだった」。それでも「苦しいときに沿道の皆さんの応援で背中を押してもらった」と力を振り絞った。
終始独り旅のレース。他の女子選手の気配がない中でも「男子がいたので緊張しなかった。出場するに当たって、多くの人に支えてもらった。最後にいい報告ができるよう、陸上人生を振り返りながら走った」。
2002年の釜山アジア競技大会で1万メートル4位、04年の大阪国際女子で8位入賞の実績を持つ。世話になっているというチームの吉嶺真コーチが今帰仁村出身ということもあってこの大会への出場を決めた。吉嶺コーチは「細かい練習はしていないが、レース前から(優勝は)いけると思っていた」と納得の表情を見せた。
引退後は地元、広島県内の高校で生徒の指導に携わる。最後のレースは「格好よくゴールできた」。約20年の現役生活と合わせて満足そうに話した。(大城誠二)