台湾の馬英九総統は19日、総統府を表敬訪問した平沼赳夫日華議員懇談会会長らとの会見の中で、2014年の6月から9月まで、故宮博物院の文物を東京の国立博物館に貸し出し、展示を行うことを明らかにした。
台湾の故宮博物院の文物が戦後日本で展示されるのは、これが初めて。
台湾政府はこれまで、海外で宝物を展示した際、政治的な問題などで宝物が返却されなくなることを危惧し、貸し出しには慎重だった。しかし昨年、日本で海外美術品等公開促進法が施行され、安全が保障されたことを受け、展示に踏み切った。
平沼会長は一昨年、総統府を訪れた際、同法の立法を確約。馬総統は、震災からの復興事業に忙しい中、同法が迅速に議会を通過成立したことに感謝の意を表した。