梅雨が明け強烈な日差しが夏の訪れを告げるこの季節、海の上ではアジサシが「鳥山ゲーム」のスタートを伝えてくれる。小魚の群れを追って海上で山のようになるアジサシを、釣り人は「鳥山」と形容する。鳥たちが狙う同じ小魚を、水中からはフィッシュイーターが狙う。魚の付き場をピンポイントで狙うこの釣りは、抜群にヒット率が高い上にガーラやカツオといった引きの強い魚が釣れるからたまらない。
「辺野古沖に鳥山が4年ぶりに帰ってきました。今年はいい釣りができますよ」と語るのは、辺野古で遊漁船を営む豊島龍司船長。海人である豊島さんは、辺野古の海の素晴らしさを多くの釣り人に知ってほしいという思いから、1年前にガイドサービスをスタートさせた。
豊島さんの操る第二豊仁丸は辺野古沖から大浦湾にかけて点在する鳥山を次々と攻めていく。風や潮、そして鳥の動きを正確に読んで、ベストの位置に船を着ける豊島さん。ルアーをキャストすると、すぐさまヒット。反応がなくなったら移動し、次の鳥山を狙う。この日は4時間の釣りでカツオとツムブリ、合わせて7本を釣り上げた。鳥山ゲーム未開の海域だけに、魚たちはルアーに対してとても素直に反応してくれる。
「小物からGTまで何でもこなせるガイドを目指して頑張ります」と豊島船長は抱負を語った。第二豊仁丸豊島船長(電話)090(8917)0950。
6月30日、石垣の釣りクラブ「フィードマン」の盛山和行さんは息子の樹来君と、釣り仲間の砂川晃英さんを連れて小浜島に渡った。5時から竿を出して、最初にヒットした大物は根ズレで切られ、午後8時半に再び大物がヒット。沈み根に向かって50メートルほどラインを引き出されるが、うまく頭を反転させることができ、15分ほどのやり取りで浜へ引き上げたのは120センチ、23・7キロのカマジィー(ロウニンアジ)。午後11時に同行の砂川さんにも113センチ、17キロのカマジィーが釣れた。最後は午前8時に樹来君にもヒット。お父さんに竿を支えてもらったりしたが、ほとんど一人でやり取りして75センチ、5・1キロのウムナガーを釣り上げた。(おきなわ釣王国社・仲栄真修)
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