「第1回世界若者ウチナーンチュ大会ブラジル2012」に参加している世界7カ国の若手県系人約150人が、沖縄のアイデンティティーやウチナーネットワークの在り方について話し合う「国際会議」が28日(現地時間)、サンパウロ市議会で始まった。
失われつつある沖縄の文化に再注目し、若手のグローバルなネットワークを強化していくことが目的。話し合いの成果は、「若者宣言」に取りまとめ、国連の人権理事会に報告をするほか、仲井真弘多知事と野田佳彦首相に提出する予定。
冒頭、大会沖縄事務局本部長の玉元三奈美さん(24)らが、10月に開催された「第5回世界ウチナーンチュ大会」での若者事務局の取り組みを報告したほか、国際会議の三つのテーマについて説明した。
「ネットワークの持続的活用」「ウチナーグチの普及活動」「新文化の創造」を議題に、参加者らがグローバルビジネスの強化と発展、海外への教員派遣による次世代人材育成などについて意見を交わすほか、海外ツアーや漫画を使った沖縄の歴史と文化の発信について話し合う。また、アイデンティティーが言語にあることを確認、ウチナーグチをどのように広めていくのか具体的に検討する。9グループに分かれ、日本語とスペイン語を中心に議論を進めていく。
会場には、ブラジルと海外の県人会関係者や家族らも駆け付けた。
同日午後、「若者宣言」が採択される。
(安原亜紀子ブラジル通信員)