陽明高生に出前授業 世界若者ウチナーンチュ大会参加の大学生


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
スカイプを使い、WYUAボリビア支部のメンバーと交流する生徒ら=19日、浦添市大平の陽明高校

 【浦添】「第1回世界若者ウチナーンチュ大会ブラジル2012」の企画、運営に携わった世界若者ウチナーンチュ連合会(WYUA)沖縄本部の大学生らが19日、「世界でつながる 沖縄の心」と題した出前授業を陽明高校で行った。

世界7カ国の若手ウチナー世代約150人が参加した大会の様子や、インターネットのテレビ通話(スカイプ)を使ったボリビアの県系人との会話を通し、生徒らは世界各地に息づく「沖縄の心」を身近に感じた。
 授業には、同校総合学科で異文化理解について学ぶ2、3年生25人が参加した。沖国大3年の眞榮城駿さんが、5人から始まったWYUAの活動が世界8支部300人のメンバーに広がったことを紹介。「沖縄が本土化して伝統や文化が失われていく中、海外には僕たちよりきちんと継承している人がいると知り、何かやろうと行動を始めた。移民の歴史など、教科書では教えてくれないことがある」と活動のきっかけを説明した。
 沖国大1年の具志堅秀明さん、琉大3年の平良麻乃さんらがウチナーグチのカラオケやカチャーシーなどを踊る大会の様子を説明した後、ボリビア支部が製作した「もう1つのオキナワ」と題した映像作品も紹介。戦後の貧しさからボリビアに渡った1世が、沖縄移住地「コロニア・オキナワ」を築いていった苦労や喜びを孫に語り継ぐ作品に、生徒らは見入った。
 ボリビアの祖父母から「サプライズ」の動画メッセージを受けた同校3年の平良尚裕君(18)は「ボリビアのことを少し知ることができた。いつか行ってみたい」と話した。
 3年の末吉梓さん(17)は「話や映像を通して、ブラジルやボリビア、沖縄のことを知り、私たちが思っている以上に、相手が沖縄を思っていることを知ることができてとてもよかった」と笑顔で話した。