全九州高校新人空手 浦添、男女団体形V


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 空手の第32回全九州高校新人大会兼全国選抜大会予選会は10日、沖縄市体育館で開幕、九州南ブロックの形団体で浦添が男女ともに優勝した。同個人は男子が又吉佑紀(首里)、女子は與那覇綾子(浦添)が制した。形、組手とも南北各ブロック上位4校(団体)・同4人(個人)に、全国選抜大会(3月、和歌山)の出場権が与えられる。

県勢は女子形個人で上位4人を独占するなど形での活躍が目立った。

◆浦添女子 緩急自在、納得の演武
 女子浦添が決勝の形に選んだのはスーパーリンペイ。県大会とリズムを変え、緩急を強調することで、よりスピード感を出すことに力を入れた。
 正面中央で気迫の演技を見せたのは、個人形を制した1年生の與那覇綾子。
 個人でも決勝をスーパーリンペイで締めたが、「個人と団体はリズムが違う。しっかり合わせるように意識した」という。
 呼吸を合わせ、前半の見せ場になる3本突きは、力強さを出すよう気合を込めた。3人のうち唯一の2年生、知念志帆は、狙っていたスピード感を出すことが「きょうはできた」と納得の表情。
 「最初の試合は緊張して焦ってしまった」という熱田美南海(1年)も、知念から「落ち着いてやろう」と声を掛けられ、勝ち進むうちに「だんだんと乗ってきた。自信を持ってできた」と振り返った。
 団体男女の優勝を喜んだ與那覇は、自らの個人戦について「二段蹴りから最後まで波に乗って、しっかりつながった」と話す一方で「直すところがたくさんある」と優勝にも反省しきり。
 選抜大会に向け「全国までに、もっと力強さを伸ばすようにしたい」と知念。上半身の筋力強化に取り組み、パワーアップして臨む考えだ。(宮里努)

◆浦添男子 県勢対決制す
 男子形の南九州ブロック団体決勝は、浦添とコザの県勢同士の顔合わせ。県大会で2位に終わり、「悔しい思いをした」という浦添は雪辱を果たし、「コザを相手にイメージして練習してきた。勝ててうれしい」(兼次亮平)と喜んだ。
 決勝の形はアーナン。大きな動きで勢いを出すことに集中した。練習で腰を痛め、大会直前の1週間ほど、一緒に練習ができなかったという金城康祐は、中央で演技、「元気良く、勢いのある練習通りの形ができた」と胸を張った。
 唯一の1年生、照屋雅高も「絶対に優勝するという気持ちでやった」と話し、力いっぱいの気迫を込めたことを強調した。
 目標だった選抜大会の切符を手にし、兼次は、全国でも「自分たちの力を出してやるだけ」と力強く話した。

女子形九州南ブロック決勝 力強いスーパーリンペイを見せる浦添の(左から)與那覇綾子、知念志帆、熱田美南海=10日、沖縄市体育館(宮里努撮影)
男子団体形九州南ブロック決勝 勢いのある演技を見せる浦添の(右から)金城康祐、照屋雅高、兼次亮平(渡慶次哲三撮影)