雄壮 帆掛けサバニ展示 海づくり大会期間中


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
伝統のサバニを展示する糸満海人工房・資料館=13日、糸満市

 【糸満】糸満市で17、18の両日開かれる「第32回全国豊かな海づくり大会」の期間中、同市西崎の糸満海人工房・資料館前の広場では、市内で製造された帆掛けサバニの一斉展示会が催される。

展示されるのは、本ハギ5隻と南洋ハギ1隻。目玉は、戦前に考案された南洋ハギだ。作り手も少なく現存している舟もわずかしかないという。
 同資料館は、NPO法人ハマスーキ(上原謙理事長)が運営。海づくり大会の関連イベント「おきなわ豊かな海づくりフェスタin糸満」が催される糸満海のふるさと公園に隣接する。
 サバニは、木をくりぬいた「マルキンニ(丸木舟、くり舟)」と板をはぎ合わせた「ハギンニ(はぎ舟)」に大別され、本ハギと南洋ハギは、はぎ舟の代表的な形態とされる。
 南洋ハギは太平洋戦争直前、上原理事長の父・故新太郎氏が物資が乏しくなったサイパンで考案。上原理事長は「本ハギはよく知られているが、南洋ハギはなかなか見たことがない人が多いと思う。多くの人に糸満の歴史をPRしたい」と意気込んでいる。
 資料館内では主に伝統漁具を展示。本ハギの製作現場も見学できる。午前9時からの開館で、入館料は100円。