米兵また住居侵入 外出禁止令破りか


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在沖米海兵隊中尉が無断で侵入した現場を調べる捜査員ら=18日午前10時ごろ、那覇市牧志

 那覇署は18日、那覇市牧志のビルの一室に無断で侵入したとして、住居侵入の疑いで在沖米海兵隊普天間航空基地所属の中尉(24)を現行犯逮捕した。同容疑者は「クラブで知り合った日本人女性にここで休んでいいと言われた」などと容疑を否認しているという。人身への被害などは特になく、同署が動機や事件前の行動などを調べている。

事件は早朝に発生。同容疑者の呼気からアルコールが検出されており、米軍の深夜外出禁止令(午後11時~午前5時)を破って飲酒し、犯行に及んだとみられる。
 在日米軍は10月に本島中部で発生した海軍兵による集団女性暴行致傷事件後、日本に滞在する全兵士を対象にした深夜外出禁止令を出している。ところが今月2日には、嘉手納基地所属の空軍兵が禁止時間帯に泥酔して民家に侵入し、男子中学生を殴打する事件を起こすなど実効性を疑問視する声が上がっていた。オスプレイが強行配備された中、米兵による相次ぐ事件の発生で、県民の反発は一層強まりそうだ。
 逮捕容疑は同日午前7時半ごろ、4階建てビルの最上階にある飲食店従業員の男性(30)の部屋に無断で侵入した疑い。男性は当時外出中で、部屋にいた知人女性からの連絡を受け「知らない外国人が室内で寝ている」と通報。駆け付けた同署員が現場にいた同容疑者を現行犯逮捕した。
 男性と女性は同容疑者と面識はなかった。
 同署によると、同容疑者はビルの外階段を上り、無施錠だった玄関から室内に侵入。部屋にいた女性と目が合うと、片手を上げてあいさつし、そのまま玄関横の寝室に入って眠り始めたという。同容疑者は調べに対し、17日夜に市内の2、3軒の飲食店で1人で飲酒したと話している。
 政府は同日、在日米大使館を通じ、米政府に綱紀粛正と再発防止を求めた。外務省幹部が明らかにした。

英文へ→Another American soldier arrested on charges of trespassing