3800年前の木の実も 宜野座博物館、山の恵みを紹介


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宜野座村の山で発掘された資料を見詰める来場者=13日、宜野座村立博物館

 【宜野座】宜野座村立博物館の企画展「宜野座村の山と人々の歴史」が10月27日から同館で行われている。

写真や紙芝居の絵、遺跡資料などで、約3800年前の生活から現在に至るまで、ガラマン岳や古知屋岳などの自然の特徴や、恩恵を受けてきた人々の生活態様の移り変わりを表している。12月9日まで。
 展示では、宜野座村の前原(めーばる)遺跡で発掘された、約3800年前のオキナワウラジロガシの実や竹で編まれたカゴが腐食を逃れて発見された貴重な資料を紹介。さらに、鉄器が使用され、狩猟採集から農耕へ推移した12~16世紀のグスク時代、18世紀に蔡温が実施した林野制度が、現在の林野行政に重要な成果を残した経過が説明されている。
 宜野座村漢那にある県内最大規模のアマミアラカシの群落地「ウェーヌアタイ」が、地元から神聖なものと扱われている状況なども解説されている。
 同館の田里一寿学芸員は「過去を知ることで、未来の宜野座をどう考えるか。企画展を楽しみ、感じてほしい」と来場を呼び掛けた。