米将校住居侵入、禁止令知りつつ違反 実効性は形骸化


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 18日に那覇市で発生した米海兵隊将校(中尉)による住居侵入事件で、キャンプ瑞慶覧所属の中尉(24)は、那覇署の逮捕直後の取り調べで「クラブで知り合った日本人女性に休んでいいと言われた」と否認していたが、その後の取り調べに対し「思い違いでそのような事実はない」と一転して容疑を認めたことが19日、分かった。

同容疑者は米軍の深夜外出禁止令(午後11時~午前5時)について認識していたが、その時間帯に飲酒したと自供しており、禁止令を破り犯行に及んだことも判明した。那覇署は同日、住居侵入容疑で、同容疑者を那覇地検に送致した。禁止令の実効性が形骸化していることが浮き彫りになった。
 同署によると、同容疑者は「事件を起こし恥ずかしい。被害者を怖がらせて申し訳ない。謝罪したい」と供述しているという。動機などについては「酔って覚えていない」と話している。
 同容疑者は、17日午後8時半ごろから18日午前6時ごろにかけて那覇市内の3カ所の飲食店に1人で出向き飲酒したと供述しており、外出禁止令を破って飲酒していた。
 また、那覇署によると、同容疑者は、最初に訪れた店に知り合いの従業員がおり、これまでも何度か訪れたことがあると話しているという。
 行きつけの店で飲むために、普天間基地から外出したとみられるが、同署は引き続き裏付け捜査を進める方針。
 同容疑者は昨年7月から沖縄に赴任しており、所属はキャンプ瑞慶覧の第18海兵航空団通信中隊で、普天間基地内に居住。具体的な任務内容は不明。同署は当初、容疑者の所属を普天間基地としていたが、米軍側の回答に誤りがあったとして19日、訂正した。

英文へ→U.S. Marine Corps lieutenant suspected of trespassing knew he was violating the curfew