20円で国際貢献 名桜大生がTFT実践


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TFTを表す「T」の字を手で示し、国際貢献を呼び掛ける学生ら=15日、名桜大

 【名護】先進国と途上国の「食の不均衡」を解消する運動「TFT」(Table For Two=2人の食卓)を県内で初めて実践しようと、名桜大の学生50人が12月1、2日に開かれる名桜祭での出店準備を進めている。

アフリカの子どもの給食1食分に当たる20円が食事の料金に含まれており、わずかな金額で国際貢献できる。
 TFTは特定非営利活動法人「TABLE FOR TWO International」(東京)が2007年から活動を開始。これまで企業の社員食堂やコンビニエンスストアの商品に導入されている。支援に充てる20円はルワンダ、ウガンダ、エチオピア、マラウイの非政府組織を通し、給食だけでなく耕作地開発など自立支援にも使われる。
 名桜大では中島あすみさん(1年)らが呼び掛け、1年生を中心に10月から活動を始めた。第1弾としてメンバーで名桜祭への出店を企画した。名桜祭では支援の20円を含む1食200円で豆乳シチューと豆腐パンケーキを販売する。
 中島さんらは「世界の人口70億人のうち、途上国の10億人が飢餓で苦しむ一方、先進国の10億人は肥満など食事に起因する生活習慣病に悩む現実がある」と指摘。身近なところからできる国際貢献として活動を始めたという。中島さんは「給食率が上がると、就学率が上がるというデータもある。身近でできる貢献から世界に目を向け、健康にも目を向けてほしい」と話した。