公営南斎場が起工 豊見城、14年3月供用開始


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 【南部】南部6市町による公営の「南部広域圏南斎場」の起工式が19日、豊見城市豊見城の建設予定地で行われた。

同事業主体の南部広域市町村圏事務組合の理事長を務める翁長雄志那覇市長、同理事の宜保晴毅豊見城市長をはじめ6市町の首長ら約50人が出席し、工事の安全を祈願した。
 南斎場は、豊見城、糸満、南城の3市、南風原、八重瀬、与那原の3町の火葬需要に対応するため現豊見城火葬場に新築。鉄筋コンクリート造り2階建て(延べ床面積約2900平方メートル)で、火葬炉6基のほか、待合室6室などを設置。用地取得を含む総事業費は約21億円。約1万3千平方メートルの敷地内には94台の駐車スペースがあるほか、周辺に3市道も整備する。2014年3月に一部供用開始予定。
 起工式で翁長理事長は「南部住民が待ち望んでいた南斎場の第一歩。ラムサール条約登録の漫湖の近傍に位置しており、環境影響調査評価書にある環境保全措置を念頭に施工業者が心を一つに取り組んでいただきたい」とあいさつした。
 当初計画では2012年度内供用開始を目指し、ことし3月にも造成工事に着手予定だったが、住民からの反対の声や建設予定地の大半を所有する県外の地権者の交渉などが難航し、スケジュールが遅れていた。

南部6市町の首長や施工業者によるくわ入れが行われた起工式=19日、豊見城市豊見城の建設予定地
南部広域圏南斎場の完成予想図