部活過熱 学力に影響 小学65%、中学41%


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部活が過熱しすぎて学力向上に影響がある

 県小・中学校長会が県内全公立小・中学校424校を対象に実施した「今後の部活動の在り方を検討するための意識・実態調査」で、回答した小学校246校(回答率88%)、中学校146校(同95%)のうち、小学校65%、中学校41%の校長が「活動が過熱しすぎて学力向上に影響がある」と感じていることが20日、分かった。

 これを受け教育関係者からは「部活動の内容について話し合う連絡会を設置すべきだ」などの声が上がっている。部活動と学力をめぐる学校現場の課題が浮き彫りとなった。
 同調査は、部活動の活動日数や時間、教職員の処遇など、部活動をめぐる学校現場の課題を把握するため実施した。「活動が過熱しすぎて学力向上に影響がある」との項目では、小学校では「そう思う」が23%、「ややそう思う」が42%だった。中学校では「そう思う」が16%、「ややそう思う」が25%だった。
 本仲範男県小学校長会長は「以前から校長会でも部活動の時間が学習時間に影響を与えていると問題視されていた。全学校で指導者と学校側が部活動の内容について話し合う連絡会を設置すべきだ」と述べた。
 具志堅侃(つよし)県教育庁保健体育課長は「活動時間などについて定期的に協議する場を設ける必要がある。学習時間も確保できるよう、適正に部活動が行われる環境づくりに取り組みたい」と話した。
 大城徹県中学校長会長はアンケートが校長を対象にしていることから「学校規模の大小が考慮されていない」と、生徒一人一人の実態が必ずしもきちんと反映されていないことなど調査の課題を指摘した。