闘牛場で愛を誓う 披露宴、700人祝福


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闘牛も披露された伊波大志さんと彩絵さんの結婚披露宴=18日、うるま市の石川多目的ドーム

 【うるま】闘牛大会の会場となることが多い、うるま市の石川多目的ドームで18日、開設以来初めて結婚披露宴が開かれた。普段は牛の雄たけびや勢子(せこ)の掛け声が響く場内には、約700人が駆け付け、新たな門出を迎えた新郎新婦への祝福の言葉があふれた。

 披露宴を行ったのは、闘牛大会で会場実況などを務める伊波大志さん(28)と佐賀県出身の彩絵さん(31)の2人。市石川出身の大志さんは、幼いころから闘牛に親しんでおり、闘牛場での披露宴は「夢だった」という。
 演目も闘牛にこだわった。ケーキには牛型のチョコレートが飾られ、お色直し後、2人は闘牛運搬用のトラックに乗り再入場した。大志さんの父盛明さんの愛牛も参加して、実際の闘牛が2番披露された際には、結婚披露宴とは異なる異様な熱気が漂った。
 大志さんの夢実現を手伝ったのは、自身が役員を務める「石川青年連合 舞天会」のメンバーと闘牛関係者だ。大志さんは「彼らがいなかったら形にならなかった」と感謝した。
 彩絵さんの友人で奈良県から訪れた米澤由絵さん(33)は「どんな披露宴になるか想像できなかったけど、予想を超えたもてなしと演出で素晴らしい」と笑顔で話した。大志さんの友人の長濱勇樹さん(28)は「大志は昔から面白いことを考え、実行する人。彼らしい披露宴」と祝福した。
 彩絵さんは「たくさんの人が楽しんでくれてうれしい。やったぞという気持ち」と満面の笑みを見せ、大志さんは「自分の好きな闘牛と石川という地域を盛り上げたいとこの披露宴を考えた。それについてきてくれてありがたい」と彩絵さんを見詰めた。
(銘苅つばき)