伝統継承に一役 伊江・ちむぐくる開設1周年


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手作りの黒糖ピーナツをPRする「ちむぐくる」の利用者と職員=14日、伊江村東江前の同事業所

 【伊江】NPO法人「いちゃゆん会」(玉城忍理事長)が運営する福祉サービス事業所「ちむぐぐる」(古堅守代表)が昨年10月に開所し、このほど1周年を迎えた。同事業所は旧阿良公民館を活用し、障がいのある人が就労に向けさまざまな活動に取り組んでいる。

現在は職員3人と利用者6人が、村内のお年寄りからアダンの葉を利用した「指ハブ」などのおもちゃ作りを習い、製作販売している。アダンの帽子も練習中で、消えつつある伝統工芸の継承も事業の一つとしている。
 最近は東江上区の大城ナツさんの協力を得て、島の特産品である黒糖ピーナツの販売を始めた。事業所で落花生の生産からパッケージまで行う。包装紙も事業所で製作し、サトウキビと月桃の葉を織り交ぜた手すき紙を使うなど、100%伊江島産のこだわり商品だ。伊江港内の物産センターや城山(ぐすくやま)売店で1個300円で販売している。
 古堅代表は「今後は利用者を増やし、少しずつ事業を展開していきたい。利用者も地域に貢献し、地元と共に生きる地域社会をつくりたい」と語った。
(金城幸人通信員)