<夢空間へようこそ・木下大サーカス沖縄公演>7/坂綱


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ロープを足の指で挟みながら上っていく伝統芸「坂綱」=10月、埼玉県川口市(桑原晶子撮影)

ロープ滑り降りる伝統芸
 左右に張られたロープの傾きは30度近く。手にした傘でバランスを取りながら、足の指で挟んでロープを上っていく「坂綱」。上り切ったら、後ろ向きのままロープの上を滑り降りる。さらに、ロープ上に仰向けになった状態でも滑り降りる。木下大サーカスの伝統的な芸で、途絶えていたところを10年前復活した。

 復活に取り組んだ一人、服部健太さん(33)は「集中していて怖さはない。足元ではなく、(ロープの)先端を見るようにする」とこつを説明する。滑り降りる摩擦で足の裏は熱い。足袋の底も厚い皮でできているという。服部さんは、伝統を受け継ぐことについて「後輩に伝えていかなければならない。責任やプレッシャーはある」と話す。伝統を継承した上で、自分なりに高度な技を加えることができないかと格闘中だ。
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 「木下大サーカス沖縄公演」は12月1日(土)~2月3日(日)。問い合わせは琉球新報社事業局内・木下大サーカス事務局(電話)098(869)5311。