キングス12連勝 bjリーグ第12戦


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キングス―福岡 第3Q、力強いドリブルで攻め込む山内盛久=25日、宜野湾市立体育館(渡慶次哲三撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=11勝)は25日、宜野湾市立体育館でライジング福岡(同地区4位=8勝5敗)と第2戦(シーズン第12戦)を行い、81―75で勝利、開幕12連勝で首位を守った。

キングスは序盤、思うように波に乗れず、一時は福岡にリードを許す苦しい展開を強いられた。しかし山内盛久やテレンス・ウッドベリーらが粘り強く得点し、37―32で前半を折り返した。後半も素早いパス回しでゲームをつくる福岡に苦しめられたが、キングスも持ち味の素早いバスケで引き離した。キングスの次戦は12月1、2の両日、大分県別府市のビーコンプラザで大分ヒートデビルズと対戦する。

琉球ゴールデンキングス(12勝)
81―75(20―16,17―16,19―19,25―24)
ライジング福岡(8勝6敗)

 【評】キングスが福岡との接戦を制した。立ち上がりは山内やマクヘンリーが連続で得点したキングスだが、福岡に連続で3ポイントシュートを決められリードを許した。1ゴールを争う接戦になったが、ウッドベリーの活躍などで福岡に流れを渡さなかった。後半も内外を効果的に使い分ける福岡に得点を奪われ、再びリードされる場面もあったが、キングスはリング下の堅い守りと素早い攻撃で逃げ切った。ただ、細かい連携ミスやシュートミスが見られ、次戦への改善点もあった。(平安太一)

いろんなところが雑
 遠山向人HC(キングス)の話 ゲームに勝ったが、チームはいろんなところが雑になってきている。今日の状態を継続したら必ず負ける。危機感を持って、いろんな部分を丁寧にしなければいけない。今日の試合内容には満足していない。しっかり修正して次のステップに進む。

得ること多かった
 金澤篤志HC(福岡)の話 お互い死力を尽くした戦いだった。福岡としてはキングスと対戦して得ることが多く、勝利できなくてもチームとしてはステップアップできた。次のキングスとの対戦では、自分たちもさらにステップアップして臨みたい。

◆無敗続くもプレー粗く/「らしさない」表情は厳しく
 ホーム4連戦を勝利で締めくくり、12連勝を果たしたキングスだが、選手らの表情は厳しかった。第1クオーター(Q)と第3Qにリードを許し、終了間際には4点差まで迫られる薄氷を踏むような展開に、並里成は「キングスらしいバスケができていない」とつぶやいた。
 立ち上がりから困難な試合だった。ジャンプボールに成功し、山内盛久の連続得点などで先手を取ったが、福岡の3ポイントシュートが立て続けに決まり、逆転された。キングスも果敢な攻めを見せるが、シュートがリングにはじかれて思うように得点を奪えない。厳しい展開の中でチームを支えたのが、山内とテレンス・ウッドベリーだった。
 「昨日は自分のプレーに納得できなかったが、ヘッドコーチから『今日の試合は頼んだ』と言われて気合が入った」と山内。リードを許した場面で同点に追いつく3点弾を決め、福岡に流れが傾くのを阻止した。ウッドベリーは正確なシュートで得点し、「シュートを放つところまで持って行ったら確実に決められる」と自信を見せた。
 勝利をつかんだキングスだが、選手らは「次戦まで修正すべきことは多い」と口をそろえる。山内は「まだ思うようにスチールができてない。もっとディフェンスでチームに貢献したい」と自身の課題を挙げる。ウッドベリーは「今日の試合のミスから学んだことを、次の試合までに修正したい」と気持ちを切り替えた。
(平安太一)