日本ハンドボールリーグ(JHL)の琉球コラソン(5位)は25日、浦添市民体育館で6位の大同特殊鋼(4勝6敗1分け)と創刊120年琉球新報プレゼンツゲームを行い、22―25で敗れた。
通算4勝7敗1分けで、順位を6位に下げた。コラソンは前半、高めの守備から攻撃へとつなげ、最大8点差を付けた。しかし、後半は攻撃力不足とシュートミスが重なって大同に逆転を許した。終盤、水野裕矢が相手選手と交錯して負傷、試合が一時中断した。次戦は、来年2月2日に名護市の21世紀の森体育館で、今季参入のトヨタ自動車東日本(9位)と対戦する。
大同特殊鋼(5勝1分け6敗
25―22(9―14,16―8)
琉球コラソン(4勝1分け7敗)
【評】前半は守備から攻撃へのリズムをつくり、大量リードを奪った。前戦で課題として残った不用意なペナルティーも減ったが、後半は5対5での攻撃力不足が響き、持ち味の守備でもミスが出た。大同は東長濱を徹底マークする作戦が奏功。終盤でコラソンがシュートを外す中、確実に得点を重ね、力の差を見せつけた。(新垣梨沙)
◆攻撃ミス守備にも影響
東長濱秀吉監督の話 5対5で攻められなかったことが敗因。攻撃ミスが守備にまで影響した。東長濱のマンツーマンを想定して練習していただけに、ショックが大きい。この敗戦でPOが遠くなったが、残り4試合で粘りたい。
◆5対5で攻め手欠く
前半は、身上の攻撃型守備がよく機能した。バックプレーヤーの早いパス回しで大同の守備を高い位置へと引き付けた後、ポストにボールを落とすプレーや、相手ミスから走る逆速攻で7連続得点。慌てた大同からさらにミスを引き出し、高確率でシュートを決めては点差をつける、まさに理想的な展開だった。
だが、後半に東長濱がマンツーマンマークに遭い、5対5での攻撃に持ち込まれると、形勢は一変する。通常なら1人分の人数が少なくなることでスペースが開き、攻めやすい状態ともなるが、柱が欠けたことで縦の突破力が低下、得点がぴたりと止まった。
徐々に高くなる大同の守備を崩せず、ミスを連発しては逆速攻を許す。気付けば、前半リードを広げた時と同じパターンで7連続失点。東長濱のマンツーマンを想定して、練習でも5対5を取り入れていただけに、バックプレーヤーの攻撃力不足と後半のシュートミスが悔やまれた。
「縦に強く攻められなかった。点差を離してゆとりを持ってしまった」と悔やむ村山裕次。東長濱は「もう一踏ん張り必要なところで、チームがまだ勝ち方を知らない。でもこれは勝つことでしか身に付けられない」と話し、厳しさを増したプレーオフ進出へ、修正を誓っていた。(新垣梨沙)
◆勝利に貢献/大同の棚原、山城
大同特殊鋼の棚原良(興南高―日体大)と、山城貴志(興南高―筑波大)はスタメン出場。棚原がチーム最多の6得点、山城が4得点を挙げ、逆転勝ちをけん引した。
後半コラソンの東長濱秀作をマンツーマンで抑えたことで勝利した。「個人的にはマンツーマンはプライドが許さなかった。でも勝つことがすべて」と割り切ったという棚原。追い上げにかかる中盤や、点差を広げたい終盤で確実に得点し、若きエースとしてチームを勢いづけた。
沖縄では1年ぶりの試合。「会場は自分が育った体育館。恩師や友人、家族の前で少しは活躍できた」と喜び、この日の勝利を弾みに巻き返しを誓った。
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