かやぶきの技紹介 「森の名人」大田さん講演


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リュウキュウチクを使ったかやぶきについて話す大田孝全さん=21日、東村役場

 【東】県や北部地域の市町村の林業関係者でつくる北部林業研究会は21日、東村役場でかやぶき屋根職人として国土緑化推進機構が選定する「森の名手・名人」に本年度認定された大田孝全さん(82)=国頭村=の講演会を開いた。

関係者ら約25人が集まり、リュウキュウチクを使ったかやぶき造りを学んだ。
 講演会は森や山に関わる達人の優れた技を伝承しようと行われた。かやぶきの技術を父が作業する様子から見よう見まねで体得し、海洋博公園内の高倉や国頭村安田などの神アサギを造った大田さん。小さい模型のアサギや実際のリュウキュウチクを見せてかやのふき方などを説明した。
 2008年に国頭村で撮影された映画「ゲゲゲの鬼太郎」の「鬼太郎ハウス」のかやぶき屋根も手掛けており「窓を設置するのに苦労した」と振り返った。「後継者を残したいが(かやをふく)場所が少ない」と伝承の難しさを話した。
 講演会後、大田さんの妻吉子さん(78)がクロツグの葉を用いたバッタの作り方を教えた。