オスプレイ配備2カ月 飛行回数10月の1.3倍


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MV22オスプレイの県内運用状況

 【中部】米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが沖縄に強行配備されてから1日で2カ月が過ぎた。11月の普天間飛行場からの飛行回数(初飛行来除く)は少なくとも64回(15日)に上り、10月の49回(13日)の約1・3倍となったことが琉球新報の調べで分かった。

日米両政府による騒音防止協定で制限されている午後10時以降の訓練も、10月は2回だったが、11月は9回と増加。また県に寄せられた目撃情報のうち、6割が市街地上空だった。激化する訓練の実態が浮き彫りとなった。
 本島北部の米軍施設区域内での訓練に加え、11月以降、那覇市や浦添市の市街地ではオスプレイが低空で飛行する姿がたびたび目撃されている。県によると、本島20市町村から465件のオスプレイ目撃情報(11月29日現在)が寄せられ、うち6割にあたる約280件が市街地上空の飛行だった。
 日米は「できる限り住宅密集地上空を避ける」と合意しているが、基地が集中する沖縄での運用は、市街地上空での飛行が避けられないこともあらためて示された。
 騒音では、県や宜野湾市の調査(いずれも速報値)で11月26日に101・3デシベル(宜野湾市上大謝名公民館)、同19日に100・6デシベル(同)を記録。これまで配備されていたCH46中型ヘリは、26日に最大で74・5デシベル(同)だった。建具などのがたつきや不快感・圧迫感をもたらすとされる低周波音についても、これまでに確認された宜野湾市や名護市に加え、金武町でも測定されたことが琉球大の渡嘉敷健准教授の調査で判明。配備に伴う騒音や心身への悪影響も懸念される。

英文へ→Number of Osprey flights increase 1.3 times in the two months since deployment