在沖米軍、基地外飲酒を全面禁止 事件・事故続発受け


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飲酒禁止令が1日に出た翌日の日曜日、米軍人客の多い店舗が並ぶも閑散としたゲート通り=2日午後10時ごろ、沖縄市

 在沖米軍が1日から、県内に展開するすべての米軍人を対象に、基地外での飲酒を全面禁止にしたことが2日、分かった。深夜外出禁止などの対策を打ち出した後も兵士による事件・事故が続いているため、所属を問わず全軍人を対象にした厳格な対応を打ち出すことで、一層の綱紀粛正を図る狙いだ。

 米軍当局者によると、飲食店や知人宅に招かれた場合など、基地外での飲酒は昼夜を問わず禁止した。自宅内は対象外。基地内では午後10時から翌日午前8時までが飲酒禁止となり、基地内の飲食店や売店でもこの時間帯はアルコール類を販売しないことにした。
 基地内での飲酒後、酒に酔った状態で基地外へ出歩くのを防ぐため、日没後にゲートで抜き打ちの飲酒検知を実施。車両の運転手に加えて同乗者や徒歩で基地の外に出る軍人も対象で、アルコールが検出された場合は外出が禁じられる。
 在日米軍は10月19日、沖縄での海軍兵による集団女性暴行致傷事件を受けて深夜(午後11時~翌日午前5時)の外出禁止を発令。だがその後も飲酒絡みの住居侵入や暴行事件が外出禁止令に違反する時間帯に続発し、11月30日には北中城村で、飲酒運転の海兵隊員が信号待ちをしていた車3台に衝突する事故を起こした。在日米海軍は先月下旬、日本国内の全海軍基地に所属する米軍人を対象に、深夜の飲酒禁止を発令している。