衆院選 「必勝」決意の出発 「一票を」陣営一丸


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 衆院選が公示された4日、県内4選挙区の候補者らは届け出後、大勢の支持者を前に第一声を発し、選挙戦をスタートさせた。各陣営は必勝を誓い、沖縄の「あす」をかけた戦いに気勢を上げた。

支持者から大きな拍手で送り出された候補者らは早速、地域に繰り出し、道行く人に「一票をお願いします」と声をからして訴えた。短期決戦に、過去最多の19人が立候補した今回の選挙。暮らし、経済、基地問題などでそれぞれ政策を訴え、票の獲得に奔走する。16日の投開票に向け、県内は選挙ムード一色に包まれる。

●1区
 那覇市泉崎で出発式を実施した赤嶺政賢さんは「沖縄の経済発展のためには米軍基地をなくすしかない」と支持者に訴えた。昼は、差し入れのカレーライスをかき込むと、慌ただしく再び街頭へ繰り出した。
 那覇市天久の安田邦弘さんの陣営は、派手さは一切なく静かな緊張感に包まれた。登壇台もビールケースを利用した手作り。安田さんは報道陣に丁寧に受け答え、支持者一人一人と握手し選挙カーに乗り込んだ。
 国場幸之助さんは那覇市牧志で出陣式を行い、青い鉢巻きを締めた大勢の支持者の前で演説した。その後市内全域をくまなく回った。支持者らは、今度こそ国場さんを国政に送り出そうと大きな拍手で激励した。
 那覇新都心で開かれた下地幹郎さんの出陣式にはトレードカラーのオレンジ色の鉢巻きを締めた支持者が集結。下地さんは妻の志緒さんからタスキを掛けられると引き締まった表情を見せ、自らの政策を熱弁した。

●2区
 緑色のジャンパーに身を包んだ金城利憲さんは、宜野湾市大謝名の選対事務所前で出陣式に臨み、ガンバロー三唱で必勝を誓った。宜野湾市や西原町など各地を選挙カーで駆け回り「政治を県民の手に」と訴えた。
 宮崎政久さんは支援者と共に赤い鉢巻きを締め、若さを前面にアピール。宜野湾市真栄原での出陣式で「身を投げうって沖縄のために働く」と声を張り上げた。拍手で送り出され選挙カーで選挙区内を回った。
 照屋寛徳さんは宜野湾市の長田交差点で出発式。オレンジ色の鉢巻きを締めた支持者一人一人と握手を交わした後、選挙カーへ。沖縄2区の8市町村全ての市街地などを回り、憲法改定反対などの政策を訴えた。

●3区
 大城俊男さんは午前10時半すぎに沖縄市泡瀬の選挙事務所を出発。街宣車で市内を回りながら「日本を変える」と訴えた。胡屋十字路などに立ち、通行人に手を振って顔と名前の浸透を図った。
 沖縄市美里では宮里昇さんが出発式を開いた。横断幕や黄色い旗を掲げた支持者と固い握手を交わした後、選挙カーに乗り込み、沖縄市、うるま市、名護市、本部町、今帰仁村などの市町村を回った。
 比嘉奈津美さんは、沖縄市の胡屋十字路で出陣式を実施した。青い鉢巻きをした支持者は引き締まった表情で必勝を祈願した。太鼓の音が響く中、遊説に出発。うるま市や名護市など選挙区を広く回った。
 沖縄市知花で行われた出陣式で、集まった支持者と力強く握手を交わし、互いに勝利を誓い合った玉城デニーさん。出陣式後は遊説に出発。分刻みの日程で広い選挙区をくまなく回り、政策を訴えた。
 沖縄市諸見里の事務所前で出陣式をした崎浜宏信さんは、支持者による三線の演奏や大太鼓が鳴り響く中、選挙カーに乗り込み出発。中北部にまたがる広い選挙区をくまなく回り、街頭演説で支持を訴えた。

●4区
 南風原町本部で選挙事務所開きと、出陣式を行った魚森豪太郎さん。式を終えると早速、選挙カーに乗り込み、遊説へと繰り出した。与那原町や南城市など南部の有権者と積極的に触れ合い、支持を訴えた。
 南風原町山川の選対本部で出陣式を開いた西銘恒三郎さんは、統一色の青い鉢巻き姿の支援者を前に、前回衆院選の雪辱を誓った。勝利への決意がみなぎる第一声の後、南部一帯への遊説に繰り出した。
 大城信彦さんは南風原町兼城で行われた出発式に、緑色のジャンパーを羽織って臨んだ。強い決意を口にすると、集まった支持者から拍手が湧き起こった。出発式を終えると、一人一人と固く握手を交わした。
 地元南城市大里の選対事務所前で出陣式を開き、第一声を発した瑞慶覧長敏さん。「闘う」のそろいの鉢巻きで支持者らと気持ちを一つにし再選へ闘志を燃やす。支持者の声援を受け勇ましく遊説に駆け出した。
 真栄里保さんの出発式は、豊見城市宜保で開かれた。イメージカラーの黄色のタスキを掛け、終始落ち着いた表情で演説。ガンバロー三唱の後、街宣車に乗り込み、支持拡大に向け南部一帯を回った。

気合の入った音頭に合わせ、ガンバローで気勢を上げる支援者たち=4日午前(写真を一部加工しています)
公示日を迎え、拳を突き上げ、12日間の選挙戦に意気込む支持者たち=4日午前(写真を一部加工しています)