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フォーク世代や昭和ポップスファンも安心して楽しめる
群馬で結成された3人組バンドのメジャー2ndアルバム。若手の作品なのに、良い意味でダサくて驚く。
まず、一切英語が使われていない歌詞が興味深い。夏の恋を彩る『わたがし』や、カップルの何気ない一日を切り取った『日曜日』などの飾り気のない言葉は、こそばゆくなるほど素直だ。
また、詞曲を手がける清水依与吏の人懐っこそうな声も親しみがわく。女性言葉で好きな気持ちを焚き付けていく『助演女優症』も自然だし、夢の途中を描いた『青い春』も、ギリギリの強さが滲み出て必死なのが伝わる。演奏も含め、スピッツの純粋さと、レミオロメンの純朴さを併せ持ったような雰囲気で、フォーク世代や昭和のポップスファンも安心できるだろう。
あえて難点を挙げるとすれば、洋服のセンスがイマドキ過ぎて、中高年が先入観から敬遠しそうなことくらいか。ともあれ、本作を聴けば、青春はいつでも輝いて自分を照らし出すことを思い出せるはず。
(ユニバーサル・初回限定盤CD+DVD3990円)=つのはず誠
(共同通信)
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