4時代を結ぶ「とびら」熱演 県中文祭開幕


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復帰40周年記念演劇「とびら」を熱演する生徒ら=8日、浦添市てだこホール

 「誰かじゃない 自分が繋ぐ 伝統という名の輝くバトン」をテーマに、第18回県中学校総合文化祭(県中学校文化連盟主催)が8日、浦添市てだこホールなどで開幕した。9日まで。中学生による舞台や展示などを通じて、多彩な文化活動を発信する。

初日の8日は復帰40周年記念演劇「とびら」の上演があり、生徒らは琉球王国時、沖縄戦終結時、本土復帰時、現代の四つの時代の少年少女を熱演した。
 劇は復帰40年の現代にタイムスリップした各時代の少年少女が言葉や文化の違いに戸惑いつつも、お互いを理解し合おうとする姿が描かれた。作家で琉球大教授の大城貞俊氏が脚本を担当した。
 開会集会で、県系人が学ぶボリビアのヌエバ・エスペランサ校、オキナワ第一日ボ校の映像紹介やインターネット電話「スカイプ」による会話もあり、海の向こうの「オキナワ」を身近に感じた。37校の生徒234人による歌三線の演奏もあった。浦添市美術館には絵画や書道作品など約2500点が並んだ。
 中学生による会場のインターネット生中継も昨年に続き実施。豊見城中NIEクラブの3年生5人が会場の様子を伝える速報を発行し、金城知慧(ともえ)さん(15)は「写真は難しかったが、取材で話すのが楽しかった」と笑顔だった。