被災地癒やしたヒマワリ 孫種、渡嘉敷に里帰り


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宿泊研修先の国立沖縄青少年交流の家の田山宗則次長(左端)にヒマワリの孫種を手渡す仙台高校2年2組の生徒ら=5日、渡嘉敷村の青少年交流の家

 【渡嘉敷】仙台高校2年2組の生徒34人は、東日本大震災で受けた心の傷を癒やしてもらおうと沖縄から同校に送られたヒマワリの種の孫種(1袋10粒入り)340袋を渡嘉敷村民に贈った。

生徒たちは、シュノーケリング体験のため5日から1泊2日で同村を訪れていた。
 東日本大震災が起きた2011年。その夏に沖縄のある家族から、花を見て少しでも笑顔になってほしいと、ヒマワリの種が仙台高校に送られてきた。
 同夏、学校の花壇はヒマワリでいっぱいになり、生徒や職員、学校付近の住民は花に癒やされたという。その子種が今年も花を咲かせ、多くの孫種を付けた。
 一粒の種が生徒たちと沖縄の人たちの心をつないでくれたことに感謝し、孫種を沖縄に里帰りさせることを企画。「復興の宮城~2の2沖縄研修旅行~」と題し、被害の様子、宮城県、同高校の紹介、ヒマワリの写真、感謝のことばを書いた紙も同封した。
 2組クラス長の一條武寛君(17)は「この取り組みが沖縄・宮城の相互理解の一助になればいい」と思いを語った。(米田英明通信員)