キングス一転3連敗 bjリーグ第18戦


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キングス―島根 第3Q、ゴール下から絶妙なパスを送る琉球キングスの並里成=16日、宜野湾市立体育館(諸見里真利撮影)

 プロバスケットボールbjリーグの琉球ゴールデンキングス(西地区1位=15勝2敗)は16日、宜野湾市立体育館で島根スサノオマジック(同地区3位=12勝7敗)と第2戦を行い、66―78で3連敗を喫した。

同じ相手にホームで連敗するのは、2008年の東京アパッチ戦以来、5季ぶり。前日は、身長216センチのジェラル・デービスらビッグマンに苦しめられたキングス。ジャーフロー・ラーカイや並里成らがフェイントやパス回しなどで応戦しようとするも、パスやシュートのミスが重なり、12点差で敗れた。次節は22、23の両日、沖縄市体育館に同地区2位の浜松・東三河フェニックスを迎えて、ホームゲームを行う。

島根スサノオマジック(13勝7敗)
78―66(13―15,20―14,22―21,23―16)
琉球ゴールデンキングス(15勝3敗)

 【評】島根のビッグマンを警戒するあまり、攻撃の足が止まったキングス。パスやシュートなどミスも重なり、焦りから個人プレーに走ってしまう場面もあった。島根は、攻守ともに統制の取れたプレーを展開。キングスのシュート決定率39%に対し、島根は57・1%と圧倒的な差が出た。(仲本文子)

◆チームとしてつらい
 遠山向人HC(キングス)の話 連敗してしまい、チームとしてつらい状況。攻守で弱点を突かれた。ゲームの内容もパフォーマンスも良くないとしっかり認識して、勝つための方法を見つけていかなければ。結果をポジティブに捉えて修正していきたい。

◆2日間とも満足
 ジェリコ・パブリセビッチHC(島根)の話 リーグ実力ナンバーワンのチームに勝つことができた。こんなに喜べる試合はなかなかない。アウェーでも混乱せずにプレーできた。2日間とも良いプレーができて満足している。シュート面やリバウンドでも差を出せた。

◆島根の「高い壁」崩せず/要所で凡ミス
 島根の「高い壁」は簡単には崩せなかった。キングスは、前日、ブロックに苦しめられた身長216センチのジェラル・デービスと、昨季得点王のマイケル・パーカーらビッグマンを最後まで攻略できなかった。
 堅い守備の島根に対し、パスから得点につなげようと、ラーカイがフェイントを入れたシュートや当たりの強いドライブで存在感を発揮。並里もリング下から絶妙なタイミングでパスを出すなど、好機を演出。しかし、受け手が球を取りこぼすなど、攻撃でも要所で凡ミスが重なった。
 4点ビハインドで迎えた第3クオーター(Q)は、一時は1点差まで詰め寄る気骨を見せた。しかし、ここぞの場面でリングに嫌われ得点につながらない。第4Qはファウルを誘われ、フリースローを含む連続失点。悔しいホームでの連敗となった。
 今季はリーグ記録に並ぶ15連勝から一転、3連敗を喫したキングス。ラーカイは「改善すべき点を見直して、練習から取り組みたい」とコメント。並里は「ちょっとした部分に気を使えず、ミスにつながった」と悔やんだが「必ずカムバックします」と、気合を入れ直した。
 次戦は、昨季プレーオフファイナルで戦った浜松・東三河フェニックスと。ホームで強敵との対戦が続くが、悔しさをバネに成長した姿を期待したい。
(仲本文子)