周作、先制トライ ラグビートップL


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後半、トヨタの攻撃を封じようと、必死に食らいつく濱里耕平(右から3人目)と濱里周作(同4人目)=16日、沖縄市の県総合運動公園陸上競技場(桑原晶子撮影)

 ラグビーのトップリーグ第11節最終日は16日、各地で3試合が行われた。県総合運動公園陸上競技場では、福岡サニックスブルース―トヨタ自動車ヴェルブリッツ戦が行われ、2094人の観客が詰め掛けて日本最高峰リーグの迫力満点のプレーを満喫した。

サニックスに所属する県出身の濱里祐介(名護高―大体大出)、濱里周作(名護高出)、濱里耕平(名護高出)の3兄弟が先発出場。前半に、CTB濱里周がWTB濱里耕のパスを起点に先制のトライを挙げた。試合はトヨタが35―25で勝利した。友利玲臣(コザ高―流経大出)は登録メンバーから外れた。2位の神戸製鋼は東芝に27―29で敗れ、今季初黒星を喫したが、7点差以内の敗戦によるボーナス勝ち点1を獲得して同46とし、4季ぶりにプレーオフ進出を決めた。

◆後半のミス響く
 試合開始4分だった。敵陣22メートルライン付近で右ラックから、ボールを手にした途端、タックルに遭ったサニックスのWTB濱里耕平が、倒れ際に右サイドを駆け上がってきたCTB濱里周作へパスを放った。「自分の前が空いていた。決めようと思い、耕平にパスを要求した」。濱里周はそのまま、守備を振り切って右中間へと滑り込んだ。兄弟でつないで奪った先制トライに、地元の観客で埋まったスタンドが沸き立った。
 前半こそ、トライは濱里周の1本のみ。だが、ここは激しいタックルを何本も決めるなどして相手から反則を立て続けに引き出し、今季ゴールキックが好調なSO田代宙士のペナルティーキックへとつなげた。同終了間際に逆転を許したものの、爆発力のあるBKカーン・ヘスケスの後半出場に向け流れは作った。
 後半は身上のランニングラグビーで縦突破を図り、ヘスケスが連続トライを挙げて見せ場を作った。だが、追い上げたい場面でインターセプトされトライを許すなどミスが続き、トヨタの背を捉えられなかった。
 NO.8を背負った濱里祐介は「苦しい時間帯に、攻守で我慢ができなかった」と悔しげな表情。濱里耕は「後半はうちに流れがあった」とミスの続いた時間帯を悔やみ「次こそ勝ちにいきたい」と今季残る2節での勝利を誓った。(新垣梨沙)