コザ騒動から42年 國吉さんが写真集発刊


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コザ騒動のきっかけとなった交通事故の現場で写真集を手に立つ國吉和夫さん=19日、沖縄市胡屋の国道330号

 【沖縄】1970年12月20日未明に発生したコザ騒動から42年となる20日、琉球新報社カメラマンとして米軍基地や周辺に暮らす沖縄の人々を撮り続けた國吉和夫さん(66)=沖縄市=が写真集「STAND!」を発刊する。

 70年のコザ騒動、日本への施政権返還後も激化する米軍演習、2012年のオスプレイ反対県民大会まで“基地と沖縄”を写したモノクロ写真189点を収録している。
 コザ騒動発生時、國吉さんはまだ入社半年の新人だった。目の前には炎を上げる車と興奮した人の波。焼けたタイヤの臭いが鼻をつく中、夢中でシャッターを切った。
 それ以来、泥まみれで訓練する米海兵隊員や米韓合同演習など、フェンス内の米軍の姿をレンズを通して伝えた。基地と隣り合わせで生きる住民、理不尽な抑圧に抵抗し立ち上がる人々の姿を記録した。
 「沖縄の人々の暮らしは変わり、豊かになった。変わらないのは米軍基地だ。基地を押し付けて知らんふりをしている日本人にも『もっと考えて』と言いたい」と語る。
 「STAND!」は312ページ。2500円。20日午後7時から沖縄市の琉球新報中部支社で刊行記念パーティーを開く。会費3000円(写真集付き)。
 問い合わせはフォトジェニック パーソンズ ピース(電話)098(963)6488。

英文へ→Former Ryukyu Shimpo cameraman publishes book to commemorate Koza Riot