回復のヤンバルクイナ、森へ 生息南限で保護


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カラスの襲撃を受けて保護され、回復して放鳥されるヤンバルクイナ=19日、大宜味村大保

 【大宜味】大宜味村大保の大国林道近くでカラスに襲われているところを保護されたヤンバルクイナの雄が19日、関係者の手で放鳥された。保護された場所はヤンバルクイナが生息する南限。治療したNPO法人どうぶつたちの病院沖縄の金城道男さんは、クイナの生息環境を守るため「人の生活の影響で増加傾向にあるカラスやネコの駆除が必要」と話した。

 放鳥されたのは羽の模様などからことし生まれた若鳥とみられる。11月27日に大保ダムの作業員が複数のカラスに襲われているのを見つけ連絡した。保護直後は頭や首に出血、背中にかすり傷があり、頭にはカラスのくちばしによるとみられる穴も開き、動けない状態だった。
 回復したヤンバルクイナは、放たれると、勢いよく森の中へ走り去った。金城さんによると、生息域南限の大保周辺では3羽が確認されている。

英文へ→Yambaru kuina returned to forest