FC琉球 薩川氏が新監督就任


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FC琉球のチーム改革と戦力向上へ向け、就任会見で抱負を語る薩川了洋新監督=県立博物館・美術館

 サッカーの日本フットボールリーグ(JFL)FC琉球は22日、来季の監督に前AC長野パルセイロ監督の薩川了洋氏(40)が就任することを正式に発表した。

薩川新監督は那覇市の県立博物館・美術館で就任会見に臨み、「戦う姿勢を前面に出せるチームにしたい」などと述べ、来季はまず今季の9位以上の成績を出したいと抱負。J2昇格を目指すチームの改革に意欲を見せた。
 就任会見には榊原信行代表が同席、薩川氏を新監督として選んだ理由について(1)AC長野の指揮官としてチームを一つにまとめ、質の高い戦いをしていた(2)選手の先頭に立ち、サポーターと共に喜ぶなど、感情をストレートに表現できる(3)DF出身で、ディフェンス力の強化を期待できる―などを挙げた。
 薩川氏は、監督を引き受ける際の決め手について「FC琉球のパワーを感じて決断した」と説明。「個々の選手の能力は高いが、チームの力になっていない。一つになれば、大きな力になる。パワーを引き出したい」と述べた。
 新チームでは、まず「とにかく走らせる」と走力強化に取り組むことを強調。攻守の要となる選手には我那覇和樹の名を挙げ、サポートする他の選手の強化にも力を入れる考えを示した。
 「サッカーは距離感が大切。距離感にこだわりたい」と話した。新体制でのスローガンとして「チェンジ」を掲げた。
 薩川氏は、シーズン直後の11月末に榊原代表から就任を依頼され、短期間のうちに受諾を伝えたという。
 就任会見後、来シーズンに向けた課題などをサポーターら市民を交えて話し合う「FC琉球の未来を考える会」も開かれた。

<薩川氏略歴>
 さつかわ・のりひろ 1972年4月18日生まれ。静岡県出身。全日空サッカークラブに入り、横浜フリューゲルスで7年間プレー。1993年度、98年度天皇杯の優勝メンバー。99年に柏レイソルに移籍。2005年引退。08年からAC長野パルセイロのトップチームコーチ、10年から監督。11、12年と長野パルセイロをJFL準優勝に導く。