全国高校ラグビー 親子3人、大舞台に挑む


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親子3人で花園での大暴れを誓う當眞豊監督(中央)と長男・皐(右)、次男の琢 =沖縄市のコザ高校グラウンド

 第92回全国高校ラグビー大会は27日、東大阪市の花園ラグビー場で開幕し、51代表校が来年1月7日の決勝進出を目指して戦う。27日は午前10時半から開会式を行い、常翔学園(大阪第1)の山田有樹主将が選手宣誓を務める。

開幕戦は正午から3グラウンドで坂出工(香川)―遠軽(北北海道)などが一斉に始まり、1回戦8試合が行われる。県代表のコザは午後1時15分から、関商工(岐阜)との初戦を戦う。史上3校目の4連覇を狙う東福岡などAシード3校とBシード10校は30日の2回戦から登場する。

◆コザ、きょう関商工と初戦
 2年連続で、花園へとチームを率いる當眞豊監督と、主力の長男・皐(こう=3年)、次男・琢(たく=1年)が27日、初戦を迎える。「チームのための仕事をして、勝利に貢献したい」と意気込む兄弟。當眞監督は、指揮官として2人にチームへの貢献を促す一方、父として「精いっぱいプレーを楽しんでほしい」とエールを送る。親子3人で挑む大舞台は午後にキックオフする。
 高校日本代表候補の皐は177センチ、84キロのWTB。2年で出場した昨年より体重が7キロ増え、持ち前の強さにより磨きがかかった。足の速さを生かし、早い展開から生まれたボールを得点へとつなげる。
 「3人で行くチャンスは今回が最後だった。その分、弟の今年に懸ける思いは強かった。2人でレギュラーに入ったからには、父のためにも勝って結果を残したい。目標は最終日まで残ること」と闘志を燃やす。
 PRの琢は180センチ、123キロの体格を生かしたスクラムの強さが売りだ。中学時代に相撲の県中学チャンピオンとなり、コザ入学後にラグビーを始めた。経験は浅いものの、練習後も居残って自主練習を行うなど人一倍の努力を重ねて、レギュラーを勝ち取った。
 琢は「自分が15人に入れなければ、3人で花園に立つこともない。頑張ってお父さんと兄ちゃんを喜ばせたかった」と話し「コンタクトで勝ってBKにボールをつなげたい」と初の花園での活躍を誓う。
 當眞監督は、コザ高時代に3年連続で花園に出場し、県勢初勝利を挙げた際の主将を務めた。だが「緊張であまり自分のプレーを覚えていないことが心残り」と語り、「余裕を持てば、プレーを楽しめる。花園という最高の場所でプレーできることをずっと覚えていてほしい」とエールを送る。

※注:次男・琢の「琢」は旧字体